バリ島といえば、にぎやかなクタのビーチやアートの香るウブドなど、魅力的なエリアが数多くあります。
初めて訪れた今回、私が選んだのは、美しいビーチと落ち着いた雰囲気が魅力のサヌール。
「とにかくゆっくりしたい」という私の希望にぴったりのエリアでした。
5月下旬、静かな海岸線のリゾートでゆっくり過ごした数日間の記録をお届けします。
バリ島・サヌールでのんびり時間
50代のんびりバリ旅行

年齢を重ねると、旅の中身も変わってくる気がします。
かつては「観光地をいくつ回れるか」が勝負でした。せっかく来たのだから、と地図に印をつけ、予定を詰め込んでいました。
でも今は、どれだけその国を深く感じられるかの方が、ずっと大切になってきました。
パートナーも同じことを思っていたらしく、バリ行きを決めたとき、ふたりで自然と同じ言葉が口をついて出ました。
「今回は、ゆっくりしよう!」
旅の時期は5月下旬。
乾季に入り始めたこの時期は、GWの喧騒もすっかり過ぎ去り、日本人観光客の姿もぐっと少なくなっています。
青空と心地よい風だけが出迎えてくれるような、静かなバリでした。
サヌールの魅力

バリ島南東部に位置するサヌールは、透き通った青い海と穏やかな景色が魅力の海岸の町。
インドネシア政府が観光開発の初期から手がけた、バリ島最初のリゾートエリアのひとつです。
都市の喧騒から離れてのんびり過ごせる地域として、特にリピーターや長期滞在者から根強く愛されています。
滞在中は、混み合っておらず、しつこい物売りもいないため、ゆっくりと街歩きができました。
メインストリートのダナウ・タンブリンガン通り沿いにはおしゃれなカフェやレストランが並び、ただ歩くだけで気持ちが満たされます。
さらに、サヌールビーチは東向きのため、朝日を浴びながらの早朝ビーチ散歩が格別に気持ちいい!
MOKO朝型の人にもかなりおすすめのエリアです。
ハイアット リージェンシー バリ


ホテルはハイアット リージェンシー バリを選びました。
チェックイン後にビーチへ出た瞬間、すとんと力が抜けました。
プライベートビーチで、綺麗な海を眺めながら、ただ、ただ、ぼんやりする…
お腹が空いたら、食べ物をオーダーすればビーチまだ運んできてくれるし本当に天国!


4月までの繁忙期を乗り切った後のこの贅沢な時間は、私にとっては最高のご褒美でした。
ハイアットリージェンシー内のビーチに面したイタリアンレストランは、とても美味しくておすすめ!


バリの空気を、ただ吸う。
それだけで十分な、旅の始まりでした。
広大な敷地はいい感じにお手入れがされていています。


お散歩するのも楽しかったです。
オプショナルツアーで世界遺産へ
クルックのオプショナルツアー予約
滞在中、1日だけ別のエリアへお出かけしました。



バリ島にある世界遺産へ行ってみたかったんです!
海外旅行でいちばん億劫なのが、現地の移動と言葉の壁です。
バリ島が初めてということもあり、また寺院ごとのルールなど初めてだと戸惑うことが多いと思い、クルックのオプショナルツアーを予約しました。
選んだのは、Klookの日本語ガイド付き専用車チャータープラン。
予約は日本にいるうちにウェブで完結し、事前にメールで行きたい場所を伝えておくこともできます。
料金は2人で1日10時間チャーターして約11,000円ほど。
日本語ガイドさん付きでこの価格は、むしろコスパがいいと感じました。
当日は、日本語がとても上手な男性ガイドさんがホテルまで迎えに来てくれました。
専用車はほかの観光客と乗り合わせることもなく、気兼ねなく過ごせるのが魅力。
「この寺院、もう少し長くいたい」と思えばそのまま伝えられる。
このペースの自由さが、50代の旅にはとても合っていました。
世界遺産を含む複数のスポットを一日でめぐったにもかかわらず、体の疲れはほとんどありませんでした。
旅の満足度は、行き先だけでなく、移動の快適さでも大きく変わるものだと改めて感じました。
ガイドさんからバリの方の生活の様子や文化なども教えてもらいとても有意義な時間でした。
バリ島のジャコウネコ(ルアック)コーヒー


バリ島といえば美しいライステラスや神秘的な寺院を思い浮かべる方も多いと思いますが、実はコーヒーの島としても名高い場所。
現地のガイドさんにお願いして訪れたのが、ジャコウネココーヒー(Kopi Luwak)の販売店。
ジャコウネココーヒーとは、ジャコウネコがコーヒーの実を食べ、消化・排泄した豆を洗浄・精製して作るという独特な製法で生まれるコーヒー。


1頭のジャコウネコから1日にわずか数グラムしか採取できないため、世界でも屈指の高級コーヒーとして知られており、日本に輸入されると1杯数千円という値が付くことも珍しくないそうです。


バリ島産のさまざまなコーヒーなどを飲み比べさせてもらいましたが、目当てのジャコウネココーヒーは雑味が少なく、まろやかでコクのある味わい。
オスとメスで、味や価格に違いがあり、飲み比べてみるのもおすすめ!
酸味が抑えられていて、後味がとてもクリーンでした。



フルーティな香りと程よい酸味。
「これが日本で何千円もする理由か」と妙に納得してしまいました。
インドネシアでなら1杯400円~から飲めるので、日本と比べたらかなりお手軽に飲めますよね。
現地ならではの価格とリラックスした雰囲気の中で、世界レベルの一杯が楽しめました。
バリを訪れた際には、ぜひコーヒーショップ巡りも旅のルートに加えてみてください。
ガイドさん曰く、スーパーで売られている安い価格の物は、他のコーヒーが混ぜてあるので安いのだとか。
世界遺産 ジャティルイ(ライステラス)


コーヒーショップを後にして向かったのは、ジャティルイの棚田。
2012年にユネスコの世界文化遺産に登録されたスポットです。
正直なところ出発前は「棚田か……まあ、綺麗なんだろうな」くらいの気持ちでいました。
ところが、現地に到着して目の前に広がった光景を見た瞬間、その考えは完全に吹き飛びました。
山の斜面をびっしりと覆う、緑の段々。
椰子の木と青々とした水田が折り重なる景色は、どこか不思議な異世界感があります。
南国らしい植生と、どこか懐かしい農村の風景が共存している。その組み合わせが、不思議なほど美しかったです。
ガイドさんの説明によると、この棚田を支えているのは「スバック」と呼ばれる伝統的な水利システム。
農家の人たちが水を平等に分かち合いながら山全体を耕してきた、1,000年以上にわたる知恵の結晶です。
スバックは単なる水の分配システムではなく、バリ・ヒンドゥー教の哲学「トリ・ヒタ・カラナ」神と人、自然という3つの調和を大切にするという考え方 に基づいているため、世界遺産にも登録されました。
技術や機械ではなく、人と人のつながりと知恵が、この絶景を生み出してきたのだと思うと、眼前に広がる緑がまた違って見えてきました。


ランチは棚田を一望できるレストランのテラス席で。
視界の端から端まで続く段々畑を眺めながら過ごした時間は、格別でした。
世界遺産 ティルタ・エンプル寺院


次に向かったのが、ウブド北部のタンパクシリンにあるティルタ・エンプル寺院。
2012年に世界文化遺産に登録されています。
「聖なる泉の寺院」という異名を持ち、バリ島でも最も神聖な寺院のひとつに数えられています。
バリ語で「ティルタ」は水、「エンプル」は聖なるを意味します。
石造りの門をくぐった瞬間、温度が下がったような不思議な感覚がありました。
湧き出る聖水の音、サロン(腰巻き)をまとった参拝者たちの静かな祈り。
観光地でありながらも「生きた信仰」が息づいていました。
ワルマデワ王朝の時代、西暦926年に刻まれた碑文が残る由緒ある寺院で、古くから聖水の霊験があるとバリ全土で信じられています。
沐浴場に並ぶ水口はそれぞれ異なる意味を持つとされ、参拝者たちは順番に水口の下に立ち、頭から聖水を浴びながら祈りを捧げていました。


満月と新月はとくに沐浴の効果が高まる特別な日とされ、バリ全土から参拝客が絶えないそうです。
バリの人々にとって宗教とは日常そのものなのだと、身をもって感じた瞬間でした。
観光客も地元の方に混ざって沐浴をしている姿が見られました。
ウブドでショッピング


旅の最後に訪れたのは、ウブド。
バリ島の内陸、緑深い高地に位置する、芸術と文化の薫り漂う町です。
まず向かったのが、ウブドの中心部に佇むウブド王宮(プリ・サレン・アグン)。


18世紀、それまでバリ島を支配していたゲルゲル王朝が崩壊し、バリは9つの小国に分かれました。
そのひとつであるギャニャール王国の傍系が1880年頃にウブドを治め始め、この王宮が築かれました。
現在も王族の子孫が実際に生活しているため生活エリアは非公開ですが、公開エリアでは往時の雰囲気を十分に感じることができます。


石壁に刻まれた精巧なレリーフ、手入れの行き届いた中庭。
「生きている王宮」という言葉がぴったりの場所でした。
その後は楽しみにしていたショッピングも満喫。
ウブドには、手仕事の温かみと品質の良さが魅力のバリ雑貨を扱うショップがたくさんあります。
個性的なデザインのアイテムが豊富で、メインストリートをゆっくり歩くだけで、十分すぎるほど楽しい時間が過ごせました。
まとめ
バリ島のサヌールののんびりしたビーチ。
美味しいコーヒー、美しい棚田、聖水の寺院、そしてウブドの王宮とショッピング。
気づけばバリ島の豊かさにどっぷりと浸かっていました。
そしてなにより、バリの人たちの笑顔に癒されました。
ガイドさんの丁寧な説明、お店の方の温かいやりとり、寺院で静かに祈る地元の方々の穏やかな表情。
どこへ行っても、そこには自然体の笑顔がありました。
スポットの美しさはもちろんですが、バリという島の本当の豊かさは、そこに暮らす人々の中にあるのかもしれません。
またいつか、必ず訪れたい場所の一つになりました。

