おうち時間が増え、家飲みが急増したことによってワイン人気も高まっていることをご存じでしたか?
ビールやハイボールのように炭酸ですぐに満腹になったり、頻繁にトイレに行く必要がないこともリモート飲み会が増えたこのご時世にマッチしているようですね。
そんな中でも今回は特に健康志向の方に人気の「無添加ワイン」についてわかりやすく解説していきます!
無添加ワインとは?
「無添加ワイン」とは「酸化防止剤(亜硫酸塩)」が添加されていないワインを指します。
酸化防止剤には品質を安定させ、保存しやすいワインに仕上げる働きがあります。
一般的なワインのほとんどに使用されていますが、敢えて酸化防止剤を使わずに製造されているのが無添加ワインなんです。
私達が普段購入することができる市場に出回っているワインの99%は、酸化防止剤(亜硫酸塩)が使われています。
なので、コンビニや近所のスーパーでなどでは無添加ワインを置いていなかったりまたは置いてあっても種類が少なかったりします。
ですが最近の健康ブームで、「無添加ワイン」「オーガニックワイン」も注目が集まるようになりましたね。
せっかく飲むならなるべく酸化防止剤無添加の身体に良いものを選びたい…と考える方も少なくないのではないでしょうか。
ワインの酸化防止剤は身体に悪い?
ワインに酸化防止剤が入っている理由
酸化防止剤(亜硫酸塩)は高級ワインをはじめほとんどのものに使用されています。
酸化防止剤を使用する理由は、
- 酸化による劣化防止
- 微生物や雑菌の繁殖抑制、殺菌効果
- 発酵段階で発生する不快臭の除去
などが主な役割です。
安心で美味しいワインの為には、酸化防止剤を使用することはやむを得ないのが実情です。
この数字は成人が長年、日常的にワインを摂取しても健康に害を及ぼさないという判断によるものです。
「酸化防止剤」と聞くと(亜硫酸塩)悪いもののようなイメージをしがちですが、ワインには必要なものであり多くの役割を果たしているものだということがわかります。
また亜硫酸塩は、ブドウが発酵してワインになる過程で、自然に発生するものでもあるので、どんな無添加ワインでも亜硫酸塩ゼロのワインというものは存在しません。
酸化防止剤無添加の場合でも、極少量のSO2が自然発生してしまう場合もあるため、ラベルに「亜流塩酸含有」の表記がされているワインもあります。
ただ、品質の良いワインを造る生産者さんは、できる限り必要以上の酸化防止剤を使わない努力をしているそうです。
ワインの酸化防止剤は身体に悪いの?
「酸化防止剤」という言葉の響きからも何となく体に悪そうなイメージを持っている方も多いでしょう。
また、ワインを飲むと頭痛がする人が結構いることからその原因が酸化防止剤だと思っている方もいます。
酸化防止剤の歴史は古く、ローマ時代にはすでに使用されていた歴史のあるものだそう。
また、酸化防止剤は果物の缶詰やドライフルーツ、甘納豆などにも多く添加されていますよね。
ですから、実はワインよりも他の食品の添加物にも気をつけたいところでもありますね…
酸化防止剤(亜硫酸塩)の種類には、
- 二酸化硫黄
- 亜硫酸Na
- 次亜硫酸Na
- ピロ亜硫酸Na
- ピロ亜硫酸K
があり、食品表示上は「亜硫酸塩」として一括表示が許可されています。
ワインに使われる酸化防止剤(亜硫酸塩)は、二酸化硫黄が使用されていることが多いです。
そしてワインに使用される亜硫酸塩は、ワインに添加するとその半分は糖分などと結合して無害になるそうです。
ただし、亜硫酸塩は一括表示なので、何をどの程度使用しているのかは、私達消費者にはわかりません。
亜硫酸塩について調べてみると…
亜硫酸塩は肝臓等にも悪影響がある可能性が高いと懸念されています。
また、喘息の人は亜硫酸塩を摂取することで病状が悪化するといわています。
二酸化硫黄の毒性を調べてみると…
二酸化硫黄は、呼吸器を刺激し、せき、気管支喘息、気管支炎などの障害を引き起こす。
0.5ppm以上でにおいを感じ、30-40ppm以上で呼吸困難を引き起こし、100ppm以上の濃度下に50~70分以上留まると危険。
ワインには必要不可欠な酸化防止剤ですが、改めて調べてみるとなるべくなら取らない選択も必要だということがわかります。
無添加ワインを選ぶ注意点
私達には身近な添加物でもある酸化防止剤ですが、健康のことを考えるとなるべく酸化防止剤は避けたい…
けれどワインは好きなので無添加ワインを選ぶ!という方も多いですね。
でも何の根拠もないまま“酸化防止剤が入っていない方がいいに決まっている“と思うのは危険です。
なぜなら安価な無添加ワインは、単に熱処理など科学的な処理をしているだけということもあります。
ラベルに無添加と書いてあってもブドウの原料に酸化防止剤が添加されていることも。
海外の安いブドウをジュース(濃縮果汁)にしてから日本へ輸入して水を添加して発酵して作られるワインはこの製造加工の工程段階で酸化防止剤が添加されてることもあります。
ラベルに国産ワインと書かれていても原料のブドウは海外の濃縮果汁を使用しているということもあるということです。
せっかく身体のことを考えて無添加ワインを求めていたのにもかかわらず、実は科学的処理をされたワインだった…ということのないよう注意したいですね!
ただなんとなく無添加なら良さそう..ということではなくどんなワインなのかをしっかりと消費者側が調べる得ることも大事ですね!
無添加ワインとオーガニックワインの違い
無添加ワインと同じく人気なのが「オーガニックワイン」。
混同されがちな「無添加ワイン」と「オーガニックワイン」ですがこれらは全くの別物です。
「オーガニックワイン」の定義は“有機栽培(オーガニック)のブドウ”と“天然酵母”を使用して製造されたワインのこと。
化学的に合成された肥料や除草剤、殺菌剤、 防カビ剤 、殺虫剤などの農薬を使わないで、自然に近い環境で栽培されたブドウから造られたワインです。
ですからオーガニックワインに酸化防止剤が入っているかどうかは全く関係がありません。
一般的なオーガニックワインには酸化防止剤が含まないわけではなく、オーガニックワインには量は少なくても酸化防止剤が使われているものも多いと考えて差し支えありません。
無添加ワインのメリットやデメリット
無添加ワインと一般的なワインを比較した場合の利点や欠点を考察してみました。
無添加ワインのメリット
- 絶大なプラシーボ効果
- 安心
無添加ワインが作られた最大の理由が健康に“良さそう”という消費者のニーズが発端になっています。
酸化防止剤が頭痛の原因だと思い込んでいる人が無添加ワインに切り替えただけで全く頭痛がしなくなることさえあります。
(頭痛の原因は赤ワインに多く含まれている「チラミン」という物質で、長年悪者扱いされてきた亜硫酸は無関係だと判明しています)
無添加ワインこそが健全なお酒だと信じて美味しく飲むことは決して悪いことではありませんね。
無添加ワインのデメリット
無添加ワインのデメリットもみていきましょう。
- 保存が難しい
- 総じて甘口すぎる
- 好みのワインをみつけにくい
無添加ワインは、“安定した品質”を保つために使用される酸化防止剤を添加しないかわりに製造タンク内に酸素を発生させない工夫を施しています。
また、酵母の選定にこだわるなど各メーカー独自の研究のもと無添加ワインは完成しました。
しかしながら、販売店舗や消費者が必ずしも完璧な保管方法をとれるかといったら不安も残ります。
また、味の好みにもよりますが無添加ワインは一般的なワインよりかなり甘めな風味に仕上がっていることがほとんどでです。
「辛口」と書いてある無添加ワインでもイメージしていた味ではなく甘すぎて飲めない、なんていうこともあるので注意が必要です。
無添加ワインのおすすめ
ではどんなワインがおすすめなのでしょうか。
ワインの好みは人それぞれですよね。
ですからお気に入りの無添加ワインを見つけるためには色々と試してみることをおすすめします。
選ぶポイントは、
- どんなブドウから作られていて安心できる製造者かどうか
- 製造過程で科学物質が添加されていないもの
また「国産ブドウ」を使用しているか否かに注目することもおすすめします。
数あるワインの中から敢えて無添加ワインをチョイスするということは健康や食の安全への意識が高い方たちでしょう。
ならば安心できる質の良い国産のブドウを使って日本で製造されたワインを選ぶことで、より心の満足度も上昇すること間違いなしです。
野県塩尻市桔梗ヶ原にある井筒ワインは、日本ワインコンクール等で数多くの賞を受賞して注目を集めている製造し者さんです。
また、オーガニックワインを選ぶポイントは、ドイツのオーガニック認証機関「Demeter」や「Nature et Progrès」などの認証を受けたものだと安心。
色々と試してお気に入りを見つけてみてくださいね!
まとめ
いかがでしたか?
健康ブームで無添加ワインもたくさん売られるようになりましたが、選び方も重要ですね。
ワインは、自分の好みのものに出会うと嬉しくなってしまいます。
無添加ワインにも和食や中華にもマッチする様々なワインがありますので、皆さんもぜひ試してみてくださいね!