急な災害や何らかの危機に備え、普段から食料の備蓄はしていますか?
南海トラフや首都直下型地震の恐れがある他、夏場には大型の台風も心配ですよね。
大災害が発生すると、電気やガス、水道などのライフラインが復旧するまでに長い時間を要します。
また今年は、感染症拡大により小麦粉やパスタ、バターやカップ麺などが品薄になりトイレットペーパーが買えなかったりと災害以外でも以前には思いもよらなかったことが起こりましたよね。
いざという時に困らないためにも、普段から最低限の食料を備蓄する習慣をつけておきましょう。
食料の備蓄の必要性
食料の備蓄の必要性は、大きくわけて2つの理由からなります。
災害に備える
ひとつは、災害時、ライフラインが停止した際に「飢え」を防ぐことです。
ライフラインや物流が停止した際、食べ物を手に入れることは非常に困難です。
その際、食べるものや水がなくなってしまうことによって飢えが生じ、最悪の場合、死に至ることもあります。
また、食料備蓄が必要なもうひとつの理由は、「健康を維持すること」。
短期的に食料が不足する事態に陥った際に、問題なく食事を摂ることで、復興後に体調を崩したり、病気に罹ったりすることなく、いつも通りの生活に戻ることができます。
せっかく復興したり、被災を逃れても、体調を崩してしまっては元の生活に戻るまでに時間がかかってしまいます。
食料危機やデマに備える
食料危機
現在、食料自給率が38%と低い日本では多くの食品を輸入に頼っています。
コロナの影響で、各国は小麦粉や米の輸出制限をしていました。
お隣の中国では洪水やバッタの大発生により農作物が大打撃を受けています。
異常気象や世界情勢が不安定な中、万が一輸入の量が少なくなると私達の食生活に影響が出ないとは言い切れません。
パニック買い
最近では、デマによりトイレットペーパーが店頭から消えたりしましたね。
イソジンのうがい薬が品切れになったということも…
また、マスクが高値になったように普段食べている食料品が一時的に高騰したりするかもしれません。
そのような時に慌てないためにも、普段から必要な分を備蓄しておくことが大切なのです。
食料の備蓄はどれくらい?
食料を備蓄する大切さはわかりましたが、実際にはどれくらいの量を備蓄しておけばいいのでしょうか?
災害の規模や被害の状況、地域などによっても違いがありますが、災害発生によるライフラインが停止した場合、復旧までに3日かかるといわれています。
そのため、目安としては最低でも家族の人数分×3日分が必要であるということがわかります。
被災下でも安心して過ごすためには、およそ7日分の食料を準備しておくとよいでしょう。
具体的な量に関しては、各家庭の普段の食事の量によって変わってきます。
どのくらいの年齢層なのか、性別によっても食事の量は違いますよね。
そのため、いつもの食事の量を目安に、家族全員が3日間食べる量を想定しておくとよいでしょう。
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食料の備蓄/ローリングストック法とは
食料備蓄/ローリングストック法
いつやってくるかわからない災害に備えて食料を備蓄しておくのは、結構難しいですよね。
なぜなら、食料には必ず賞味期限がありますから!
一度にたくさん買い込みすぎても、食べないまま賞味期限を迎えてしまう…という可能性もあるからです。
そうなってしまうと食材のロスが発生したり、食費が無駄にかかってしまうことになり、購入したものが賞味期限切れになってしまうことは、できれば避けておきたいものです。
食料を備蓄するとなると、あなたはどんな食料を購入しようと考えますか?
多くの方は、賞味期限が長く、水や熱を加えることなく食べることのできる非常食を思い浮かべることでしょう(乾パンなど)。
ですが、そのような非常食は種類が少ない上に、普段滅多に食べることがないので、いざという時に口に合わないという心配があります。
いくら賞味期限が数年レベルだとしても、賞味期限が間近になったときに、大量に買い込んだ非常食を一気に消費するのは大変ですよね。
ローリングストック法とは、家族がいつも食べている食材や、好きなものを普段から多めに買い込んでおき、普段の食事で消費したら使った分を補充し、つねに一定量を家庭に備蓄しておく…という方法です。
ローリングストック法/3ステップ
ローリングストック法には3つのステップがありますので、このステップを覚えておくとよいでしょう。
ステップ①:食べ慣れた食料を備蓄
パスタ麺やパスタソース、カップ麺、お菓子など、家族が普段食べ慣れている食品を中心に、災害時に必要とされている量(家族の人数×3日~7日分)の食糧品を購入し、備蓄する。
ステップ②:日常的に消費する
備蓄した食料が賞味期限切れにならないように、日常的に消費する。
(例:一週間に一度は備蓄した食料を使う、など)
ステップ③:消費した分の食料を補充する
食べて消費した分を買い足して補充し、常に食料の備蓄が必要量を下回らないようにする。
この時覚えておきたいのが、いつ災害が起こってもいいように、備蓄のための食料を消費したらすぐに補充することです。
この3つのステップを習慣化することで、食料を無駄にすることなく、また常に食料を備蓄することができます。
食品ごとに必要な数量を一覧化し、目のつきやすい場所に貼っておくのがおすすめです。
小さなお子さんがいる家庭では、粉ミルクや離乳食などの乳幼児向けの食糧も、同じようにローリングストック法で備蓄することができますよ。
まとめ
この記事では、食料の備蓄はどれくらい必要なのか、そしてローリングストック法について詳しくご紹介しました。
日本は世界的にも有数の地震大国と言われていますし、これからの季節には大型台風の襲来も心配です。
何事もなく過ごせるのが一番ですが、万が一被災してしまった時に困らないように、普段から蓄えを充実させておきたいですよね。
ご自分と家族の大切な命を守るために、工夫しながら食料の備蓄を始めてみませんか?